ナイアシン

ナイアシンはビタミンB群の一種で、コラーゲンの生成を助けてくれる働きがあります。そのため、肌のたるみやシワの改善、保湿効果が期待できる成分なのです。ここでは、ナイアシンがもたらす具体的な効果や効果的な使い方について紹介します。

ナイアシンにはさまざまな美肌効果が期待できる!

高い美肌効果が期待できるナイアシンですが、その効果は肌荒れ改善や美肌効果、ハリ感アップなど実にさまざま。そこで、具体的にどんな効果が期待できるのかをまとめたのが以下になります。

  1. 血行促進効果で肌荒れを改善
  2. メラニン生成を抑え、シミ・そばかすを予防
  3. コラーゲンの生成を促し、お肌のハリをアップ
  4. セラミドの生成を助け、お肌のうるおいをしっかりキープ
  5. 皮膚バリア機能を改善させ、安定した健常な肌へ
  6. かゆみ抑制作用が肌トラブルを予防
  7. ニキビ改善作用で赤みのない透き通ったお肌をつくる

どれも美肌には欠かせない効果となりますが、ニキビ予防や美白効果、シワの改善に効果があるということから、幅広い年齢層に効果的な美容成分だとわかります。

そもそもナイアシンってどんな成分?

ナイアシンは、主にβ-シアノピリンジから合成されている成分で、無臭・白色の結晶または結晶性の粉末になります。1937年、ニコチン酸(ナイアシン)とともにペラグラという貧血症の予防因子として発見されたのが最初で、その後はペラグラ治療の他にも慢性アルコール中毒、狭心症、しもやけなどを対象とした医薬品として使用されています。

肌への作用としては、セラミドや遊離脂肪酸、コレステロールなどの細胞間脂肪の合成促進作用や表皮バリア機能の改善、色素沈着抑制作用といった複合的な皮膚改善作用が報告されており、近年では高い美容効果が期待できるとして注目されている成分です。

細胞間脂肪の合成促進作用、皮膚バリア機能の改善というのは、簡単にいうと「十分な水分を維持できる健常な肌」に改善するということになります。通常、皮膚の表面には角質と細胞間脂質でできた「表皮」があるのですが、角質と細胞間脂質が均等に敷き詰められることで水分の蒸発をしっかりと防いでくれるのです。

また、皮膚のバリア機能も高まり、湿疹やアトピー性皮膚炎、紫外線、花粉、PN2.5などの刺激から肌を守ってくれます。

ちなみに、正常なバリア機能・水分保持に欠かせないのが細胞間脂質となっており、細胞間脂質の主な組成は「セラミド50%・遊離脂肪酸20%・コレステロール15%」といわれています。

ナイアシンがたるみに効果的な理由

一般的に、お肌の水分を保持するには「セラミド(細胞間脂質)」が有効だといわれており、水分を与えるよりも、いかに水分を維持できるかが美肌のポイントといっても過言ではありません。そのため、高い保湿効果が得られるとしてセラミド成分が注目されていますが、セラミドを含む化粧用品を使ったからといって皮膚のセラミドそのものが増えるかどうかは不明です。また、セラミドは非常に溶けにくい性質を持っているため、高配合が難しい成分でもあります。

それに比べてナイアシンは、皮膚のセラミドの合成を促進し、バリア機能を高める働きが実証されているため、より確実な効果が得られるといっても過言ではありません。また、水に溶けやすいという性質がありますから、化粧用品での高配合も可能。皮膚のセラミドに直接働きかけることにより、シワやたるみを内側から改善することができるのです。

他にも、ナイアシンには皮膚の血行促進作用やメラニンを抑制する作用などがありますので、結果として高い美肌効果が得られます。

そんなナイアシンが配合された化粧用品を選ぶ際は、配合濃度やテクスチャーによって効果が違ってくるので注意が必要です。水に溶けやすい性質を持つナイアシンの場合、あまり水っぽい商品を選んでしまうと、濃度が高くなった際に他成分とのバランスが崩れ商品としての安定性がなくなってしまう可能性があります。そのため、水分が多すぎず成分同士の親和性が良い美容液を選ぶのがおすすめです。

洗顔後、化粧水で肌の状態を整えてから、ナイアシン配合の美容液を額・鼻を除く顔全体に満遍なく塗りましょう。その際は、手の平で美容液を押さえるようなイメージで馴染ませるのがポイントです。擦ったり叩いたりするとお肌に余計な負担がかかってしまいますので、やさしく包み込むようにつけるようにしましょう。

ナイアシンはサプリメントで摂取するのもおすすめ!

一般的に、ナイアシンは美容成分として知られていますが、体の中から効果を実感できるナイアシンのサプリメントも存在しています。

そもそも、ナイアシンというのは私たちの体の中でも作られている成分で、必須アミノ酸であるトリプトファン60個に対して1つのナイアシンがつくられるといわれています。体内におけるナイアシンは、約500種類の酵素・補酵素として働いており、エネルギー作りや脂質・糖質の分解、皮膚・粘膜の炎症予防、神経症状の緩和といった作用が期待できるのです。

また、ナイアシンは臨床応用への期待もあって、心筋梗塞や脳梗塞予後の改善、甲状腺機能亢進症・アルコール依存症・神経疾患などの改善に効果的ともいわれています。つまりサプリメントでは、美肌効果の他にもダイエット効果や健康効果が期待できるということ。そのため、より高い効果を実感したい場合は、体の内側と外側の両方からナイアシンを取り入れるのが効果的です。

ちなみに、ナイアシンは普段の食事からも摂取することができます。ナイアシンを多く含む食品としてはカツオの刺身、豚レバー、エリンギ、ピーナッツが代表的ですが、調べてみると意外とたくさんあるものなので、ぜひ積極的に食べるようにしてみてください。

〈ナイアシンが多く含まれる食品(食品100gあたり)〉

◆たらこ(生)・・・49.5mg

◆マグロ(びんなが)・・・20.7mg

◆明太子・・・19.9mg

◆カツオ・・・19.0mg

◆マグロ(きはだ)・・・17.5mg

◆イワシ・・・(丸干)15.6mg

◆マグロ(赤身)・・・14.2mg

◆豚肉(レバー)・・・14.0mg

◆豚肉・・・13.5mg

◆インスタントコーヒー(粉)47.0mg

◆かつおぶし・・・45.0mg

◆ドライイースト・・・22.0mg

ナイアシンは安全性の高さも大きな魅力

ナイアシンは皮膚の刺激性や光毒性、重大なアレルギーなどが報告されていない極めて安全性の高い成分です。血行促進を促す作用があるということから、稀に肌のヒリヒリ感や熱感を感じることがあるようですが、ほとんどの試験で「皮膚刺激なし」と報告されているため、化粧品における配合範囲内であれば安全だと考えられます。そのため、肌が弱い人や敏感肌の人も安心して取り入れることができるでしょう。

ただ、サプリメントで摂取する場合は推奨量というのが設けられていますので、性別や年齢に合った量を目安に摂取するのがおすすめです。

〈ナイアシンの推奨量〉

◆成人男性◆

18〜49歳:15mgNE

50〜69歳:14mgNE

70歳以上:13mgNE

◆成人女性◆

18〜29歳/50〜69歳:11mgNE

30〜49歳:12mgNE

70歳以上:10mgNE